主催:眞牧山平等院長谷寺・よしだ造佛所 資料提供:りとるラボ
掲載・放送メディア(敬称略・順不同)
読売新聞(高知版)、高知新聞、香南ケーブルテレビ、仏教タイムス、中外日報、香南市広報、RKC高知放送、NHK高知放送局、月刊視覚障害
企画の経緯
3Dデータを活用したデジタルものづくりをされている「りとるラボ」様(高知県)から、仏像の3Dモデル活用についてご相談いただき、視覚障害者向けの仏像触察会を企画・PRしました。
3Dモデルとなったまきでら長谷寺所蔵の仁王像は、2020年から大規模修理中。
実物の仁王像には直接触れられませんが(経年変化で脆くなっているため)、樹脂製の3Dモデルなら安心して自由に触っていただけます。
このモデルを用いて、博物館や舞台の楽屋などで目の不自由な方が自由に触れて作品情報を味わう「タッチツアー」を、仏像工房でも開催しようという試みです。
修理前調査の際に計測された3Dデータから、大きさの異なる3Dモデルを2パターン、頭部のみのモデルを1組ご提供いただきました。
プログラムには、読経と短い坐禅、僧侶による視覚障害のあった祖師のエピソード紹介・仁王像の造形に込められた御仏の教え、仏師による技術的な解説などを盛り込みました。詳細→「目の愛護デーに寄せて〜「仏像を感じる会」レビュー」(よしだ造佛所HP)
開催にあたり、点字図書館、視覚障害者向け機器展示室、バリアフリー観光に携わる方々にもご協力いただきました。誠にありがとうございました。
今回のPRのポイントとして、開催日と社会的背景、メディアとのマッチングのための切り口をご紹介します。
PRのポイント
ポイント1. 開催日の設定
10月10日「目の愛護デー」にちなみ10月5日に決定。プレスリリースのタイトルにも入れました。毎日大量にプレスリリースを受け取る記者さんに「これはニュースになるかも?」と気づいてもらうためには、こうしたフックとなる日時設定も重要なポイントです。
ポイント2. 社会的背景
高知県で視覚障害者への深刻な情報不足が改善されていないことを挙げ(第3期高知県障害者計画 調査結果より)、企画の社会的意義をプレスリリースで訴求。発信者の「誰もが住みやすいよりよい社会づくりに寄与したい」という願いや決意も記載しました。
ポイント3. メディア選定の切り口
以下のように、4つの観点からメディア選定しました。
地域の話題 | 高知県内のメディア |
3Dモデリングの企業の資料提供 | ものづくり関係のメディア |
寺院・仏師の取り組み | 宗教系の専門紙 |
ユニバーサル・ミュージアム的アプローチ | 福祉系メディア |
掲載・放送 9媒体
合計9媒体で取り上げていただき、10月から12月にかけて毎月メディアで露出できました。一部ご紹介します。
参加者の感想
後日談
このイベントの後も、参加者が友人を誘って寺院参拝に見えているそうです。「現地で歴史や文化に触れる体験」の可能性を感じた事例でした。バリアフリー観光の雨天時のプログラム(有料)としても、検討されています。
記者さんからお褒めの(?)言葉も頂戴しました。
記者さんとの情報交換もとても楽しく、勉強させていただくことが多々あります。PR(Pubulic Relations)は双方向のコミュニケーションですので、こうした関係が築けていることをとても嬉しく思います。